【このまちを知りたい旅vol.7】真鶴訪問記 〜真夏の研修旅行〜
「このまちを知りたいね。あのまちも知りたいね。」
今回、気になるまちを知るために、足利をみんなで飛び出してきました。
2024年夏、足利ミッドタウン商店会の一行は「神奈川県真鶴町」へ。
この記事では、足利ミッドタウン商店会の「真鶴研修旅行」での学びと思い出を語ります。
真鶴ってどこ?
神奈川県真鶴町は神奈川の南西部ににある町で、まちそのものが半島というのが特徴です。周囲は海に囲まれ、自然の景観が豊かです。昭和の頃に東洋のリビエラと呼ばれ、坂道の多い町内からは、いたるところから青い海を眺めながら散策することができる港町です。周辺には熱海や湯河原などの観光地があります。
なぜ真鶴へ?
今回の研修旅行の手配は喫茶八蔵の梁川夫妻が進めてくれました。「真鶴で会いたい人がいる!町の魅力知りたい!」というのが真鶴を選んだ理由。梁川さんのご友人が真鶴に惚れ込んで移住し「パン屋秋日和」を開業していたのと、「真鶴出版」の出版物に惹かれていて、いつか真鶴に足利ミッドタウン商店会のメンバーで訪問したいと思っていたそうなのです。
真鶴出版の町歩きツアー
メンバーはそれぞれで足利から真鶴へ向かい、海鮮ランチを楽しんだり、付近の海水浴場(約900年前に源頼朝が船出をした海岸!)ではしゃいだりと街歩きツアー前に真鶴を散策してから、集合場所の真鶴出版へ向かいました。
『真鶴出版』とは、泊まれる出版社で、出版業とゲストハウスを営んでいます。宿泊者に「町歩きツアー」を実施してくれます。今回は代表の來住さんにガイドいただきました。
「美の基準」の存在に驚くメンバー
町歩きツアーの前には、真鶴という町の特徴と、町の景観や風土・暮らす人々の意識の拠り所となっている「美の基準」について來住さんが解説してくれました。
1980年代後半のバブル期開発ラッシュの時代。真鶴町にも多くのリゾートマンション開発の波が押し寄せてきました 。これに対し、時の三木町長が真鶴の景観を守るために先頭となって「美」を基準に試行錯誤を重ね、1993 年に制定され、翌年に施工されたのが町独自の条例「美の基準」です。これにより多くの開発計画が白紙にもどされました。現在も、役場には美の基準担当者がいるそうです。
まちを面白くするのは「ヒト」なんだ
「美の基準」で守られている風景とはどのようなものだろうと興味深々で町歩きツアーに出発。
筆者は狭い路地が好きなので、真鶴の迷路のような背戸道(せとみち)に興奮しました。
※背戸道とは、家と家との間にある人の気配のする路地のこと。町. 並みや風景が息づいている美の町「真鶴」ならではの散策路です。参照:神奈川県ホームページ
ガイドの來住さんは、真鶴での暮らしや植物、地形、最近起きた近所の出来事など。目をキラキラさせながら、何気ない日常のことを楽しそうに教えてくれました。話を聞きながら、不思議とこの町で自分はまさに今暮らしを営んでいる気になって町を散策。
美の基準が生まれた町。身の回りのことから居心地の良さのパターンを見出してそれを大切にしようとする意識が真鶴の人々には脈々と伝わっているのだなと感じました。何でも面白がる人がいたら、その街はきっと面白いんだ。モノもコトも要素としては不可欠だが、街を面白くするのはヒトなんだなぁ、とつくづく思いました。
おまけ
夜の宴会は、JR東海道線で真鶴駅から一駅の街。湯河原で行いました。
その日は熱海で花火大会があるとのことで、浴衣を来た若者たちで電車は賑わっていました。真鶴駅の電光掲示板には『上野東京ライン 宇都宮行き』の文字が。一本の線路で繋がった神奈川と栃木。ちょっと嬉しくなりました。
宴会自体も大いに盛り上がり、素敵な夏の思い出ができました。
真鶴出版の來住さん、喫茶八蔵の梁川さん、ありがとうございました〜!
【お店情報】
店名/真鶴出版
住所/神奈川県足柄下郡真鶴町岩217
営業時間/
宿泊可能日:金〜火
ショップオープン日:金、土(13:00〜17:00)
※不定休のため、最新情報はInstagramを参照ください。
【ライタープロフィール】
やとこ。
足利を拠点に活動するクリエイティブユニット。