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【ツルミンの足利放浪記04】古墳で始まる2025

悠久の時を感じられる場所へ(しかもめっちゃ近所)。

2025年一発目の読むまちブログです。本年もどうぞよろしくお願い致します。

普段から北仲通りを中心に、足利のまちをフラフラ放浪している筆者。
今回のブログでは、筆者の子どもの頃からのお気に入りの散歩道を紹介したい。

11月に「恵比寿講」という無病息災商売繁盛を祈る行事が行われる西宮町に、ひっそりと佇む寺がある。「長林寺」だ。あの足利が誇る画家 田崎草雲の墓所でもある。

長林寺の門。立派なお寺。
門の右手方向に行くと織姫公園への通路がある。

織姫公園〜古墳

この長林寺の脇に織姫公園に抜ける道があることをご存知だろうか?
織姫公園は、近年では「もみじ谷」という、紅葉が美しい景勝地としても知られている。

織姫公園の遊歩道
紅葉シーズンの織姫公園(もみじ谷)

この織姫公園は織姫神社の北側裏手に位置する。
地図上の赤い線が今回紹介する散歩道。

皆さんご存知かもしれないが、織姫公園のてっぺんに古墳がある。

「行基平山頂古墳(ぎょうきだいらさんちょうこふん)」と「機神山山頂古墳(はたがみやまさんちょうこふん)」だ。

行基平山頂古墳(ぎょうきだいらさんちょうこふん)
機神山山頂古墳(はたがみやまさんちょうこふん)

機神山山頂古墳は、織姫公園レストラン棟の「ホワイトパレス」の隣にあるので、ご存知の方も多いのではないだろうか。筆者も子どもの頃からお馴染みの景色なので、そこにあることが当たり前に思ってきた。

古墳に掲示された解説を改めて読んでみると、「本古墳の築造年代は6世紀初頭」と記されており、埴輪や土器が出土されたようだ。6世紀というとまさしく古墳時代であり、今から1500年もの前の時代。その時間の壮大さに圧倒された。

行基平山頂古墳からの眺め。古代人もこの土を踏み締め、この景色を見ていたのだろうか。ロマンだ。

古墳を見た後は展望台でぼぉーっとする

機神山古墳の向かい側に位置する展望台

機神山古墳の向かい側に、見晴らしの良い展望台がある。ここのベンチに座り、ゆっくりする時間が好きだ。

現在工事中の中橋が見えたり、自分が働いている事務所のビル、木々に囲まれた鑁阿寺。それから走る車も小さく見える。あっ、足利高校の新校舎も見えた。
また、耳を澄ませてみると街の音も聞こえる。歩行者用信号のメロディー、車の走る音、人の話し声。

しばらく景色をぼぉっと眺めつつ、先ほどの古墳について思いを巡らせてみる。

1500年も前の人もこの場所から同じ景色を見ていたのだと思うと、自分の人生だったり、悩みなんかなんだかちっぽけに感じる。でもそれは決して悲観的な気持ちではなくて、ちっぽけだからこそ安心できる。どうせ1000年後なんて今この世にいる人のほとんどは忘れ去られている。ちっぽけだからこそ気軽に、自由に、好きに生きられる。
そんな気持ちになれた2025年、元旦。

テイク・イット・イージー。

災害、国際的紛争、不確実性が益々広がる世界。
それでも、気軽にいこうではありませんか。


今年もこの読むまちブログを通して、まちのおもしろさを伝えていきたいと思います。

【ライタープロフィール】
鶴見 裕也
足利で活動するデザイナー。表向きはブランディングデザインを行っているクリエイター。実は面白いこと、くだらないことが大好物。趣味はテニス。お酒大好き。足利市内を徘徊している。