【探検!趣味の街 20】
部長の私的映画案内『グーニーズ』
そういうわけで気づけば連載20回目の植野です。
なにかしようと思ったんですが、なにも思いつかないので、いつも通りの通常運転です。
■地元民ほど行かない場所
今回、僕が向かったのは『名草の巨石群』。
地元の人間ほど行かないスポットだなと思って。
市外の方からの評判は良いのに。
そこで今回は市民の皆さん向けの『だけじゃない足利』のご紹介。
かく言う僕も行くのは初めて!
以前に、ご紹介したイワナパークさんの手前、弁天屋さんの近くに駐車場があります。
駐車場に車を止めて鳥居を潜ると、巨石群への道のスタート。

標識によると巨石群まで0.4km、すなわち400m。
なるほど大した距離ではないような気がします。
■400mは伊達じゃない
で、歩き始めて数分。
もう息が切れる。
普段やってる運動と言えば棍棒飛ばしくらいのもの。
平地の400mと、坂道の400mでは、やはり難易度が違います。

1/3ほど行ったところで、もう後悔。
なぜこんな所を取材先に選んでしまったのか。
しんどいったら、ありゃしない。
■お待ちかねのグーニーズ
さて道程を半分程度こなしたと思ったところで、アスファルトから階段へ。
うむむ、思ったより遠い。
半ば憂鬱になりつつ階段へ足をかけたところで、僕の頭に浮かんだ映画は『グーニーズ』。

なぜ『インディ・ジョーンズ』でないのかといえば、日常のすぐ隣の冒険だから。
子供って、大人の目の届かないところに秘密基地を作ったりするじゃないですか。
この日常から少し離れた感覚は、それに似てる。
そう思うと足取りも軽くなってきます。
仲間がいないのが惜しいところ。
■伝説と冒険はセット
映画の主人公達は少年でしたが、僕は中年。
やっぱり長い階段は、しんどい。
ヒイヒイ息を切らしつつ、登り切った先にあったのは神社!

【名草の巨石群】の立て看板も!
ここへ来ただけで、かなりの達成感。
映画で言うとクライマックスのオルガンのシーンの気分。

足場が落ちるようなことはないけど、目の前の岩は真っ二つに割れていました。
説明によると弁慶の割れ石。
伝説によると武蔵坊弁慶が気合一番、錫杖で割ったとのこと。
こういう伝説のある物が冒険感を高めてくれます。
伝説と冒険は、常にセット!

その裏にある巨石は御供石(ごくういせき)。
巨石のすき間を潜る「胎内くぐり」をすれば、子宝に恵まれたり、お産が軽くなったりするそう。
「お帰りの際に」と書いてあるので、いったん保留。

■山で迷子は遭難です
巨石群というわりに、いまだ巨石は2つだけ。
これはさらに奥に、巨石が眠っているに違いありません。
グーニーズが海賊の宝を目指したように、僕もさらに深く、森の奥へ。
社殿の先にある小さな橋を渡ると、またしても階段。
これは先があるということです。
少年は普段着で冒険に出かけるものですが、大人は準備万端整えてから出かけるのがマナー。
棍棒飛ばしで使っているトレッキングシューズを履いてきたのは正解でした。
階段を登って、少し歩くと、森。


森としか表現できない場所に出ました。
うーん、こっちで本当に合ってるのかな?
宝の地図も無い僕は、ハイキングコースに迷い込んでいたのかもしれません。
■あれが巨石群
不安になりつつ、先へ進むと石柱が見えました!
あった!あれが目指す巨石群に違いありません。
はやる気持ちを抑えて、石柱に近づいていくと『天然記念物名草村ノ巨石群』の文字。

なんとまだ名草が足利市に編入される以前、昭和14年に国指定の天然記念物に指定されたそうですよ。
生まれも育ちも足利なのに知らなかった!
石柱の奥にあったのが、僕の目指す海賊船、巨石群!

巨石“群”となっていますが、解説の看板によると、なんと元は一つの大きな岩だったらしい。
それが風雪に晒されて結果、今の石を積み重ねた形になったようです。
まさに自然の神秘!


そして巨石の上に小さな祠が。
弁財天(弁天様)が、お祀りされてるそうです。
なにか、こういう自然の中に神様を見出すという感じ良いですよね。
海賊船で財宝見つけたわけじゃないけど、大人にはこれくらいで、ちょうどいい。

■暗闇で見つけたもの
では来た道を戻って、帰りがてら「胎内くぐり」にチャレンジ!
僕は身体が大きいので「途中でつかえて出られなくなったら」とハラハラ。

そして一歩足を踏み入れると・・・。
この暗さ、この狭さ、そしてこの孤独、覚えがある。
これは『メタルギアソリッド 3』だ!
最後の最後でグーニーズから、スネークへ。
もし身体がつかえたら、匍匐前進で出れば良いという気持ちになってきます。
実際には、下に水が流れているので、ビショビショの泥だらけという悲惨な状況ですが。
■日常の隣の冒険
最後は大冒険からサバイバルへと変質してしまいましたが、すぐ近くにある非日常を体感できました。
ちょっとアウトドアに行ってみようというには打ってつけ。
すぐそこに山があるという足利ならではの贅沢。
近くにある非日常を味わいに行ってみるのはいかがですか?
【スポット情報】
所在地/足利市名草上町4990
電 話/0284-41-9977(名草公民館)
記者注/ワークマンとかで構わないのでトレッキングシューズは有った方がいいです。
あくまで山なので、軽装は避けましょう。長袖・長ズボン推奨。
【ライタープロフィール】 植野 弘武 (うえの ひろむ)
イズミヤ映画部「部長」/まちを紹介し隊「隊員」/“足利の”ミニ四ファイター/文筆家
映画/音楽/美術鑑賞、ミニ四駆、読書、園芸等多様な趣味を持つ。
美味い料理と、美酒が好き。
無闇に豊富な知識で重箱の隅を突いて回っている。
生まれてこの方、初見で名前をちゃんと読まれたことがないのが悩み。
座右の銘は「人は流れに乗ればいい。だから流れに乗ってみる」。