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【妖精の足利リポーター01】
 たびするおでん もっくもっく

こちらの「妖精の足利リポーター」では、足利のお店で働く人の歴史を紐解いていきたいと思います。
足利でお店を営んでいらっしゃる方って、とても魅力的な方が多く、お店自体にも長い歴史があったりします。
私、ワインの妖精ことイズミールがお店のリポートを行っていくコーナーです。

まず私自身、リポーター経験が無いため(笑)、足利ミッドタウン商店会の仲間から始めて、経験アップしていきたいと目論んでおります。
vol.01は、巴町の居酒屋さん「たびするおでん もっくもっく」店主の木村勲武(きむらいさむ)さんにお話を伺ってきました。

まずは木村勲武さんに、足利にお店を構えたいと思った経緯を教えて頂きました。

「私は足利で育ち、高校生時代まで足利で暮らしてました。その頃から将来は飲食店のお店を持ちたいと思っていました。東京に進学した後、不動産の勉強をしておけば、きっとなにかの約に立つと思い、埼玉にある不動産会社に就職をしました。」

海外に行く機会が出来た勲武さんは、海外での生活をしている中で、日本の良さを再確認したといいます。

「東京に戻って飲食店で働いてますと、良い所だけど、住むにはガヤガヤしてて肌に合わないなと改めて感じるようになり、東京以外でお店を持ちたいと強く思うようになりまして。」

当時よく旅行に行っていた勲武さんは、将来の移住先を求め日本各地を巡っていたそうです。

「旅先の飲食店に立ち寄った際に、よくお店の人から「出身地は?」と聞かれました。「栃木です」と答えていると、決まって『鹿沼』や『那須』にある、お店の名前が上がりました。」

そこで鹿沼や那須のお店に興味を持った勲武さんは、聞いたそのお店のある町に旅行に出かける事が多くなります。

「栃木県内を旅していても、同じ県内でのお店の店主さんから「出身地は?」と聞かれました。「足利です」と答えると、『mother tool』さんや『アラジン』さんの名前が上がりました。
自分は当時、今ほどまちのことを知らなかったので、地元のお店に興味を持つようになりました。」

東京で働きながら、足利の地域活動などの情報を入手しては積極的に参加するようになったそうです。そしてドンドン足利の魅力に惹かれ、多くの足利の人達との縁も出来ました。
そして地元へのUターンの決意をしたのだそうです。

北仲通りに2017年9月27日に開業した「たびするおでん もっくもっく」。屋号の由来を聞きました。

「父親の会社「株式会社モック」を由来にしています。柔らかな平仮名表記の「もっく」に。さらに2つ並べてみると覚えやすく「もっくもっく」にしてみました。他には「おでん」の湯気が「もくもく」している様も由来にあります。」

勲武さんの、嬉しそうな表情が印象的でした。

「たびするおでん」に込められた意味は?

「まず、自分が「おでん」好きで、旅行先でもメニューにあれば積極的に食べていました。旅先で食べたおでんは、その土地によって味付けや具材が違ってきますので、その土地ならではの特色が出やすくおもしろいな、と。
自分のお店に来てくれた人に、土地の味を覚えてもらいたいですね。まあ、うちのおでんは足利っぽくないですが(笑)。」

足利に来て、そして開業して約5年になりますが、実際やってみてどうでした?

「予想以上に素敵な出会いに支えられた5年間でした。開店前、壁のペンキ塗りを地元足利のボランティアさんに手伝ってもらったり、大工さんにも内装のアイデアを助けて頂きました。
開店前からその人達が仲間になって、そしてお客様にもなって頂けました。結果として、0スタートの開店ではなかったですね。戻ってきたタイミングも良かったかもしれませんが。」

終始笑顔で答えてくれます。

「あっという間に5年が過ぎたなぁという印象ですね。多くのスタッフやお客様に出会え、支えられたおかげで、今のもっくもっくがあります。感謝しております。」

2周年の際に、常連客から壁に書いてもらった寄せ書き

「定番メニューの中に、特に想い入れが強かったり、自分の歴史が詰まったメニューはありますか?」と聞いてみると…

「ササミジャーキーです」

即答する勲武さん。

「初めて働いた居酒屋で「ささみのみりん干し」というメニューがありました。その後、ビストロ料理店で料理長をしていた時、「ササミジャーキー」と改名してメニューに載せた所、人気商品になりました。
それから、ずっと想い入れがありますね。『今日のササミジャーキーの出来は最高だ!今すぐ食べて欲しい!』と願っている日も、実はあったりしますよ。」

照れながら話す勲武さんの顔を見て、店主の歴史が詰まった「ササミジャーキー」を、僕は今度から毎回頼もうと決意しました。

いやー、リポートしてみて、勲武さんとお店の歴史を改めて伺うことができ、とても楽しかったです。
「まずは自分が楽しむこと」を常に考え行動するという、勲武さん。
これからも楽しいこと、よろしくお願いします。
ご協力くださりありがとうございました。

というわけで、多くの足利で働く人の歴史をこれからもお伝えできればと思っています。
またぜひお会いしましょう。

(おわり)

【お店情報】
店名/たびするおでん もっくもっく
住所/栃木県足利市巴町2540
電話/0284-82-9217
営業時間/14:00 ~ 23:00
定休日/毎週月曜日
※コロナ禍のため、営業時間が変わる場合がございます。
店舗に直接お問合せください。

【ライタープロフィール】
泉賢一(43)
ワインショップ和泉屋の8代目店主
和泉屋住所:足利市通3丁目2777

自称ワインの妖精「イズミール」
食べる事大好きもあって、料理とワインのペアリングをこよなく愛している。
好奇心旺盛で、後先考えずに猪突猛進で突き進むことが長短所。
好きな食べ物:餃子、ひき肉、ちくわ、湯豆腐、さつまいも、人参、葉っぱ系。
趣味:無趣味(探しています)

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